「三単現にはsがつく」と教える弊害
学校英語でよく使われる説明は、便利である一方で、かえって理解を妨げることもあります。三単現の説明を例に考えます。
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勉強法や受験情報を整理して届けるというより、塾長が気になった小さな問いを、少し立ち止まって考えていくためのノートとして作っています。
言語表現、文法、語の歴史、作品、ゲーム、数学的な見方など、テーマは限定的で、少し専門的になることもあります。
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まずは、塾長ノートの方向性が伝わるものから置いていきます。
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新しく書いたものから順に並べています。気になるものから自由に読んでください。
現在完了形は、経験・継続・完了の3用法に分けて習います。しかし、これらは学習者向けの整理であり、根本には「過去を今につなげて見る」という共通した感覚があります。
have been to は「〜に行ったことがある」と訳されますが、直訳だけではわかりにくい表現です。have gone to との違いも含めて、been が経験を表す理由を整理します。
日本語では「ご飯食べた?」「受験することに決めた」のように同じ「た」で表せる内容でも、英語では過去形と現在完了形を使い分けることがあります。過去の出来事として見るのか、今につながる結果として見るのかを整理します。
球の表面積と体積の公式は、中学数学だけできちんと証明するのが難しい公式です。中学生にはいったん覚えてもらうしかないことを正直に伝えつつ、積分の考え方を使った証明の流れをやさしく整理します。
扇形の弧の長さや面積、円錐の表面積は、公式を暗記するだけでは危険です。展開図を描き、円の何分のいくつかを考えることで、自力で計算できるように整理します。
乗法公式は暗記するだけのものではありません。分配法則を使った代数的な証明と、長方形の面積を分けて考える図形的な説明から、なぜ公式が成り立つのかを整理します。
enough は「十分な」と訳されますが、形容詞を修飾するときは old enough、名詞を修飾するときは enough time のように語順が変わります。なぜ enough の位置が変わるのかを整理します。
the city of Tokyo や the month of May のような表現では、of の後ろの名詞が前の名詞の中身を説明します。所有ではなく、言い換え・説明として働く of を整理します。
the arrival of the train と the destruction of the city は、どちらも「〜の」と訳せます。しかし、of の後ろの名詞が意味上の主語に近い場合と、目的語に近い場合があります。
文法を考えるときには、意味から見る立場と、文の構造から見る立場があります。of の用法や主語・目的語の関係を例に、意味論と統辞論の違いを整理します。
of は「〜の」と訳されることが多い前置詞ですが、実際には全体と部分、所有、内容、材料、原因、同格など、名詞と名詞のさまざまな関係を作ります。of の基本感覚を整理します。
最上級では the tallest of the three のように of が使われます。of を「〜の」と訳すだけでは見えにくい、集団の中から一つを取り出す感覚を整理します。
フランス語では直説法・接続法・条件法・命令法のように法がはっきり見えます。一方、英語では法が助動詞や仮定法現在、過去形などに分散して現れます。フランス語と英語を比較しながら、法の見え方を整理します。
仮定法とは、現実そのものを述べるのではなく、現実から距離を取った仮定や想像を表す法です。英語の仮定法を、直説法との違いや過去形の距離感から整理します。
命令法とは、文の内容を事実として述べるのではなく、相手に行動を求める法です。英語の命令文を、直説法との違いや依頼・禁止表現との関係から整理します。
直説法とは、文の内容を事実や現実の出来事として述べる法です。英語ではあまり意識されにくい直説法を、仮定法や命令法との違いから整理します。
英語では仮定法だけが独立した文法項目として扱われがちですが、本来は直説法・仮定法・命令法などの「法」の中で整理できます。文をどのような態度で提示するかという視点から考えます。
英語の助動詞は、単に意味を足すだけでなく、文の内容に対する話し手の判断・可能性・義務・距離感を表します。can, may, must, should, would などをモダリティの視点から整理します。
モダリティとは、文の内容そのものではなく、その内容に対する話し手の判断・確信・情報源・義務感・聞き手への出し方を表すものです。日本語のモダリティ表現を整理します。
英語の時制は、過去・現在・未来だけでなく、完了形や進行形のようなアスペクトと組み合わさって意味を作ります。過去形・現在完了・進行形を例に整理します。
テンスは出来事の時点、アスペクトは出来事の捉え方を表します。日本語のタ形や「たら」を例に、過去だけでは説明できない文法感覚を整理します。
「彼が病気だと思った」と「彼が病気だったと思った」の違いから、日本語の相対テンスを整理し、英語の時制の一致とのつながりを考えます。
「私は行きます」と「私が行きます」は似ていますが、話題にしているものと、新しく伝えたい焦点が違います。「は」と「が」の違いを、主題・焦点・新情報・対比から整理します。
「はずがない」は根拠や状況から可能性を否定する表現、「わけがない」は強い否定や反発、願望、決めつけを含みやすい表現です。似ている2つの違いを整理します。
「はずだ」は手元の情報からの推測、「わけだ」はすでに見えていた事実に理由が与えられたときの納得を表します。似ている2つの日本語表現を整理します。
good-bye は good と bye をそのまま合わせた語に見えますが、語源をたどると God be with ye に由来すると説明されます。別れの挨拶に残る祈りの感覚を整理します。
home は「家」という名詞だけでなく、go home や come home では副詞として働きます。その背景を、古英語の格変化と副詞的対格の用法から整理します。
never は「決して〜ない」と訳されますが、語源をたどると ne「not」と ever にあたる要素が結びついた語です。not ever との関係や否定表現の感覚を整理します。
people は person の複数形として習いますが、persons という形も存在し、people には「人々」だけでなく「民族・国民」という用法もあります。person / people / persons / peoples の関係を整理します。
run は「走る」だけでなく「機械が動く」「店や会社を運営する」という意味でも使われます。動き続けるものを管理するという発想から整理します。
room は「部屋」だけでなく「余地」「空き」「可能性」も表します。物理的な空間から抽象的な余裕へ広がる意味を整理します。
book は「本」だけでなく「予約する」という動詞でも使われます。その背景にある「帳簿に名前を書き込む」という発想から意味の広がりを整理します。
deep と deeply はどちらも「深く」と訳せますが、空間的な深さと感情・程度の深さで使い方が分かれます。単純形副詞の考え方も含めて整理します。
start と commence の違いを、単なる「かたさ」ではなく、ゲルマン語系の語とフランス語・ラテン語系の語という英語の歴史から整理します。
listen と hear はどちらも「聞く」と訳せますが、耳を傾ける動作と自然に聞こえる結果という違いがあります。
look, see, watch はどれも「見る」と訳せますが、視線を向ける・自然に見える・じっと見るという違いがあります。
live は自動詞なので文型上は第一文型ですが、意味としては場所情報を必要としやすい動詞です。live in Tokyo を例に整理します。
仮定法現在は、要求・提案・必要性などを表す節で動詞の原形を使う形です。接続法の名残として整理します。
時・条件を表す副詞節では、未来のことでも will ではなく現在形を使います。その理由を、条件として置く文の役割から整理します。
Would you 〜 が丁寧に聞こえる理由を、過去形・仮定法・心理的な距離感から整理します。
√2が分数で表せないことを、偶数・奇数と背理法から整理します。無理数という数の広がりを考える入口です。
0.999… は1に限りなく近い数ではなく、1そのものです。分数・式変形・差の考え方から整理します。
有限小数になる分数と循環小数になる分数の違いを、10=2×5 という10進法のしくみから整理します。
分数を小数に直すと、有限小数になるか循環小数になります。その理由を、割り算の余りが繰り返すしくみから整理します。
1/7 の循環小数 0.142857… には、数字列が回転するような不思議な性質があります。割り算の余りからその理由を整理します。
4桁の数を大きい順・小さい順に並べ替えて引くと、多くの場合6174にたどり着きます。カプレカ定数の不思議を整理します。
11の倍数判定で各桁を交互に足し引きする理由を、10進法と合同式から整理します。
3や9の倍数判定で各桁の和を見る理由を、10進法と合同式から整理します。
合同式は、割った余りが同じ数を同じ仲間として見る考え方です。時計の計算や倍数判定を例に、mod の意味を整理します。
2階導関数は、傾きが増えているか減っているかを表します。グラフの凹凸や変曲点を、傾きの変化から整理します。
各桁の数字を足し続けて1桁にする操作には、数字根と加法的持続性という名前があります。9で割った余りとの関係も整理します。
微分できる回数は、関数のなめらかさや多項式近似と関係します。接線の傾きからテーラー展開の入口まで整理します。
解の公式は暗記だけで終わらせるにはもったいない公式です。平方完成から導くことで、判別式の意味までつながります。
0で割ってはいけない理由を、かけ算の逆としての割り算と、1/x の極限から整理します。
グラフの平行移動でなぜ x−p や y−q を代入するのか。元の点と移動後の点を分けて、混乱しやすい理由から整理します。
関数は入力から出力が1つに決まる対応、方程式は変数どうしが満たす条件です。円や放物線を例に違いを整理します。
x³+8y³+1−6xy の因数分解を、公式暗記だけに頼らず、因数の予想と整式の割り算から考えます。
セザンヌは、現実をそのまま写すのではなく、画面の中で世界を組み直した画家として考えられます。
印象派は、写実を捨てた絵画ではなく、光・色・空気の印象からリアルを捉え直した絵画です。
home は副詞としても名詞としても使われます。I am home と I am at home の違いを整理します。
house は建物としての家、home は帰る場所・生活の中心。似ているようで違う2語の感覚を整理します。
if は不確かな条件、when は起こる前提のタイミング。「〜したら」だけでは見えない違いを整理します。
candidate は「白い服を着た人」に由来する英単語。古代ローマの選挙と候補者の語源を見ていきます。
salary は salt と関係がある単語。ただし「塩で給料をもらった」と単純には言えない語源を見ていきます。
「スピードスター」の英語名は Speed Star ではなく Swift。英単語 swift の意味と技名の感覚を整理します。
「しっぽをふる」は英語で Tail Whip。tail と whip の意味から、日本語名との印象の違いを考えます。
「に違いない」は根拠からの推論、「に決まっている」は感情の強い確信。2つの違いを例文で整理します。
「〜わけではない」は誤解の打ち消し、「〜とは限らない」は可能性を残す表現。似た2つの違いを整理します。
「感謝に堪えない」と「見るに堪えない」から、同じ形に見える日本語表現の意味の違いを考えます。
holiday の語源から、英語の「休日」に残る宗教と生活文化の感覚を考えます。
ハイパーボールの英語名 Ultra Ball から、ポケモンのローカライズと単語のランク感を考えます。
breakfast, lunch, dinner の語源から、英語の食事表現を考えます。
「極まりない」の「ない」は、なぜ否定にならないのか。語の形と意味のずれから考えます。
ポケモンの技「おうむがえし」の英語名 Mirror Move から、日本語と英語の発想の違いを考えます。
「~したところ」と「~して」はどこが違うのか。置き換えられる例と置き換えられない例を手がかりに、結果性の違いを考えます。
ハイドロポンプとなみのりはどちらが強いのか。期待値という考え方を入り口にしながら、技選択が単純ではない理由を考えます。
学校英語では a と an の使い分けとして教わる不定冠詞も、歴史的に見ると one と深くつながっています。不定冠詞の発達と音の変化をやさしくたどります。
「電車が参ります」と言えるのはなぜか。敬語を上下関係だけでなく、「ウチ」と「ソト」の感覚から考えてみます。
ネコにこばんが英語で Pay Day になるのはなぜか。ことわざをそのまま訳さず、技の効果を前面に出した英語名の工夫を考えます。
アクアブレイクが英語で Liquidation になるのはなぜか。技名の違いから、英語名に込められた意味や翻訳の工夫を考えます。
一撃必殺技を例にしながら、試行回数が増えたときに確率の見え方がどう変わるのかを考えます。
ピカソの絵は、単に奇抜なだけではありません。それまでの絵画の見方をどう揺さぶったのかを考えます。
似ているようで違和感の出る二つの表現を、出来事の流れと仮定の置き方という観点から考えます。
便利な説明である一方で、中学生にどのような誤解を生みやすいのかを、動詞の活用という視点から考えます。
Themes
いまのところ、こんな領域をゆるやかに横断しながら書いていく予定です。
すぐに役に立つ話ばかりではないかもしれません。けれど、ことばや作品や思考の仕組みを少し深く見ることは、勉強の見え方そのものを変えてくれることがあります。