塾長ノート

liveは第一文型なのか

live in 〜 が必要な理由

英語の文型を学ぶとき、 live という動詞は少しややこしい。

たとえば、

I live in Tokyo.

という文がある。

日本語では、

私は東京に住んでいます。

である。

このとき、生徒からこんな疑問が出ることがある。

live は第一文型ですか。
でも、live in Tokyo までないと意味が完成しない気がします。

これはかなり良い疑問である。

結論から言えば、 live は基本的に自動詞であり、 I live in Tokyo. は文型としては第一文型である。

ただし、意味の上では in Tokyo のような場所情報をかなり強く求める。

つまり、

文型上は第一文型。
しかし、意味としては場所情報がほしくなる動詞。

と考えるとよい。

今回は、この live と文型の関係を整理してみたい。

第一文型とは何か

まず、第一文型を確認する。

第一文型は、

S + V

の形である。

つまり、

主語 + 動詞

で文の骨格ができる。

たとえば、

Birds fly.
鳥は飛ぶ。
He sleeps.
彼は眠る。

のような文である。

ここで大事なのは、第一文型だからといって、文が必ず2語だけで終わるわけではないことである。

第一文型のあとに、副詞や前置詞句がつくことはよくある。

He sleeps well.
彼はよく眠る。
Birds fly in the sky.
鳥は空を飛ぶ。

wellin the sky は、文の骨格であるSやVではない。

動作の様子や場所を説明する追加情報である。

つまり、第一文型は

S + V だけで文の骨格がある

という意味であって、

S + V 以外の言葉がついてはいけない

という意味ではない。

I live. は文法的には成立する

では、 I live. はどうだろうか。

文法的には、成立する。

I live.

は、

私は生きている。

のような意味になりうる。

つまり、 live は目的語を必要としない。

live Tokyo とは言わない。

場所を言うなら、

live in Tokyo

のように、 in を使う。

このことから、 live は他動詞ではなく、自動詞だとわかる。

したがって、

I live in Tokyo.

の文の骨格は、

I live.

である。

そして、 in Tokyo は場所を表す前置詞句である。

だから、文型としては第一文型である。

in Tokyo は目的語ではない

ここで大事なのは、 in Tokyo は目的語ではないということである。

目的語とは、動詞の動作を受ける名詞である。

たとえば、

I read a book.

なら、 a book が目的語である。

読む対象が本だからである。

これは第三文型である。

S + V + O

である。

一方、

I live in Tokyo.

Tokyo は、 live の目的語ではない。

in Tokyo という前置詞句の中に入っている。

つまり、

Tokyo に住む

というより、英語の形としては、

Tokyo の中で生活している

という形で表している。

だから、 in Tokyo は文型上の目的語ではなく、場所を表す副詞句である。

では、なぜ live in 〜 が必要に感じるのか

ここからが本題である。

文法的には I live. で成立する。

しかし、実際の会話では、

I live.

だけだと、少し不自然に感じる場面が多い。

なぜか。

それは、 live が「住んでいる」という意味で使われるとき、場所情報をかなり強く求めるからである。

「住む」という動詞は、意味として、

どこに?

という問いを呼びやすい。

日本語でも同じである。

誰かが突然、

私は住んでいます。

と言ったら、少し変である。

こちらは自然に、

どこに?

と聞きたくなる。

英語でも同じで、 I live は文法的には成立するが、日常的に「住んでいる」と言いたいなら、 where の情報がほしくなる。

だから、

I live in Tokyo.

のように言うのが自然になる。

文型と意味の要求は同じではない

ここで大事なのは、

文型上必要かどうか
意味として欲しくなるかどうか

は別だということである。

文型上、 live は目的語を必要としない。

だから自動詞であり、第一文型で使える。

しかし、意味としては、場所情報がないと落ち着かないことが多い。

つまり、

文法上はなくてもよい。
でも、意味上はかなりほしい。

ということである。

この区別はかなり大事である。

文型を学ぶとき、すべてを

いる・いらない

だけで考えると混乱しやすい。

実際には、

文法的に必要な要素
意味的に必要になりやすい要素
文を詳しくする追加情報

がある。

live in Tokyoin Tokyo は、文型上の目的語ではない。

しかし、意味としては非常に重要な場所情報である。

自動詞でも補足情報を強く求める動詞がある

live のように、自動詞でも補足情報を強く求める動詞はある。

たとえば、

He went.

は文法的には成立する。

しかし、普通は、

Where did he go?
どこへ行ったの?

と聞きたくなる。

だから、

He went to the station.

のように、行き先を言うことが多い。

しかし、 to the station は目的語ではない。

行き先を表す前置詞句である。

つまり、 go も自動詞であり、文型としては第一文型である。

それでも意味としては、行き先情報を強く求める。

live もこれに近い。

I live in Tokyo.
He went to the station.

どちらも、文型上は第一文型である。

しかし、意味としては場所や方向の情報が重要である。

補語とは違うのか

ここで、第二文型と混同しないようにしたい。

第二文型は、

S + V + C

である。

たとえば、

He is a teacher.

なら、 He = a teacher の関係がある。

また、

She looks happy.

なら、 She = happy の関係がある。

これが補語である。

一方、

I live in Tokyo.

では、 I = in Tokyo ではない。

in Tokyo は主語の性質や身分を説明しているのではなく、住んでいる場所を表している。

だから補語ではない。

場所を表す副詞句である。

したがって、 I live in Tokyo. は第二文型ではなく、第一文型である。

前置詞句は文型に入れないことが多い

学校文法では、文型を考えるとき、前置詞句は基本的に主要素に入れないことが多い。

たとえば、

I study English at school.

という文では、 at school は場所を表す前置詞句である。

文型としては、

I study English.

S + V + O が骨格である。

at school は、どこで勉強するのかを説明する追加情報である。

同じように、

I live in Tokyo.

では、 in Tokyo は場所を表す前置詞句である。

文の骨格は、

I live.

である。

だから第一文型である。

ただし「必要ない」と言い切ると誤解する

とはいえ、 in Tokyo は文型上いらないから重要ではない、ということではない。

ここはかなり注意したい。

文型の説明では、

前置詞句は文型に入れない

と言うことがある。

しかし、それを

前置詞句は意味にとって重要ではない

と受け取ってはいけない。

in Tokyo は、文型上は主要素ではない。

しかし、意味としてはかなり重要である。

むしろ、 live を「住んでいる」という意味で使うなら、場所情報がないと文として不完全に感じることが多い。

だから、 live を学ぶときは、

live は自動詞
場所を言うときは live in 〜

とセットで覚えるのがよい。

live Tokyo と言えない理由

日本語では「東京に住む」と言う。

その感覚から、

live Tokyo

と言いたくなるかもしれない。

しかし、英語では普通そうは言わない。

場所を表すには、前置詞が必要である。

live in Tokyo

のように、 in を使う。

これは、 live が他動詞として Tokyo を直接目的語に取っているわけではないからである。

Tokyo は、住む動作の対象ではない。

住んでいる場所である。

だから、 in Tokyo という前置詞句で表す。

文型は意味を考えるための道具である

文型を学ぶとき、

これは第何文型か

だけを考えると、少し窮屈になる。

もちろん、文型を見分けることは大事である。

しかし、文型は暗号解読のためだけにあるわけではない。

動詞がどのように意味を作るかを見るための道具である。

live は自動詞である。

だから目的語を取らない。

しかし、「住んでいる」という意味では場所情報を強く求める。

このように見ると、

文型
動詞の性質
前置詞句の役割

がつながってくる。

文型を覚えるだけでなく、動詞ごとの性質を見ることが大事である。

まとめ

live は基本的に自動詞である。

したがって、

I live in Tokyo.

は、文型としては第一文型である。

文の骨格は I live であり、 in Tokyo は場所を表す前置詞句である。

ただし、 live を「住んでいる」という意味で使うとき、場所情報はかなり重要である。

だから、 I live. だけでは、場面によっては不自然に感じる。

自然な文では、

I live in Tokyo.
I live near the station.
I live with my family.

のように、場所や生活状況を表す情報がつくことが多い。

つまり、

live は文型上は第一文型。
しかし、意味としては補足情報を強く求める動詞。

と考えるとよい。

文型は大事である。

しかし、文型だけで英語を見ようとすると、動詞の意味の要求を見落とすことがある。

live は、そのことを考えるのにかなりよい例である。

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