塾長ノート

candidate はなぜ「候補者」なのか

候補者と白い服をつなぐ古代ローマの選挙文化

candidate は「候補者」を意味する英単語です。

candidate = 候補者

選挙に出る人、何かに選ばれる可能性がある人、そういう意味で使われます。

かなり普通の単語です。

でも、この candidate という単語を語源から見ると、ちょっと意外なものが出てきます。

それが、白い服です。

候補者と白い服。

現代の感覚だと、あまり関係がなさそうです。

でも、古代ローマの選挙文化をたどると、この二つがつながってきます。

ここが面白いところなんですよね。

candidate のもとは candidatus

candidate は、ラテン語の candidatus に由来します。

この candidatus は、もともと「白い服を着た人」「白くされた人」のような意味を持つ語です。

さらにそのもとには、candidus という語があります。

candidus = 白い、輝く、明るい

つまり candidate は、もともと「白さ」や「明るさ」と関係する単語だったわけです。

ここだけ見ると、少し不思議です。

なぜ「白い」が「候補者」になるのか。

その背景にあるのが、古代ローマの選挙です。

古代ローマの候補者は白いトーガを着た

古代ローマでは、公職を求める人が、白くしたトーガを着て人々の前に出たと説明されています。

トーガというのは、古代ローマの市民が身にまとった衣服です。

そして選挙に出る人は、そのトーガを白くして、自分を目立たせた。

その白い服を着た人が candidatus と呼ばれ、そこから「公職を求める人」「候補者」という意味につながっていきました。

白い服を着た人

公職を求める人

候補者

こう考えると、candidate が「候補者」になる流れが見えてきます。

単語の意味だけを見ていると気づきませんが、そこには当時の服装や選挙文化が残っています。

なぜ白だったのか

では、なぜ白い服だったのでしょうか。

一つには、単純に目立つからだと思います。

人前に出て、自分を知ってもらい、支持してもらう必要がある。

そのときに、白く明るい服はかなり目立ちます。

ただ、それだけではありません。

白には、清潔さや正しさのイメージもあります。

もちろん、白い服を着ているからその人が清廉潔白だ、というわけではありません。

むしろ、現代の選挙でも、見せ方やイメージ作りはかなり重要です。

古代ローマの候補者も、白いトーガを着ることで、自分をより良く見せようとしたのだと思います。

そう考えると、candidate という単語には、単なる「候補者」以上のものが見えてきます。

選ばれるために、人前に立つ。

自分をよく見せる。

そのために白い服を着る。

かなり人間くさい話です。

candidate と candid は関係がある

candidate と関係する単語に、candid があります。

candid = 率直な、隠し立てしない

candid も、もとをたどると candidus「白い、明るい」と関係します。

白い、明るい。

そこから、隠れていない、はっきりしている、率直である、という意味につながっていく。

これはかなり納得しやすいと思います。

つまり、

  • candidate は、白い服を着た候補者
  • candid は、隠し立てのない率直さ

というように、同じ「白さ」「明るさ」のイメージから、違う方向に意味が広がっています。

こういうつながりを見ると、英単語はかなり覚えやすくなります。

「候補者」はただ選ばれる人ではない

candidate を日本語で「候補者」と覚えるだけなら、それで十分です。

入試や英検、ニュース記事でも普通に出てくる単語です。

a presidential candidate
大統領候補
a candidate for the position
その役職の候補者

こういう形で使えます。

ただ、語源を見ると、candidate は単に「選ばれる可能性がある人」というだけではありません。

もともとのイメージでは、人前に出て、自分を見せて、支持を求める人です。

白い服を着て、自分を目立たせる。

その姿が、単語の背景にあります。

そう考えると、candidate という単語が少し立体的になります。

日本語の「候補者」と candidate の見え方

日本語の「候補者」は、かなり中立的な言葉です。

候補に挙がっている人。

選ばれる可能性がある人。

そういう意味です。

もちろん、英語の candidate も現代では普通に「候補者」という意味で使われます。

でも、その語源をたどると、古代ローマで白いトーガを着て人々の前に立つ姿が見えてきます。

ここが面白い。

単語は、今の意味だけを見ていると平面的です。

でも語源を見ると、昔の生活や文化、人間の行動が見えてきます。

candidate の場合は、まさに選挙文化です。

人に選ばれるために、自分をどう見せるか。

これは現代にも通じる話だと思います。

英単語の語源は、丸暗記の補助になる

英単語は、最終的には覚えなければいけません。

candidate は「候補者」。

これは覚える必要があります。

ただ、単に、

candidate = 候補者

とだけ覚えるよりも、

白い服を着て人前に立つ候補者

というイメージがあると、記憶に残りやすくなります。

もちろん、すべての単語を語源で覚える必要はありません。

それをやりすぎると、勉強が進まなくなります。

でも、たまにこういう語源を見てみると、英単語は単なる暗記ではなくなります。

言葉の後ろに、歴史や文化がある。

そう思えると、英語の見え方が少し変わります。

まとめ

candidate は「候補者」を意味する英単語です。

この単語は、ラテン語の candidatus に由来します。

candidatus は、もともと「白い服を着た人」「白くされた人」という意味を持つ語です。

古代ローマでは、公職を求める人が白くしたトーガを着て人々の前に出たとされています。

その「白い服を着た人」が、やがて「公職を求める人」「候補者」を表すようになりました。

つまり candidate の後ろには、古代ローマの選挙文化があります。

ただの「候補者」という意味だけではなく、

人前に立ち、自分を見せ、選ばれようとする人

というイメージも見えてきます。

こういう語源を知ると、単語は少し覚えやすくなります。

candidate は、白いトーガを着た候補者。

そう考えると、ただの暗記よりもずっと印象に残ると思います。

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